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かわいい方言ランキングTOP10|音のやわらかさで選んだ全国10選

語尾がふわっとほどける方言には、理由があります。音のまるさ・余韻・マネしやすさの3基準で選んだ全国TOP10。

ランキング公開 更新 読了 約6

「方言がかわいい」と言われるとき、実は褒められているのは言葉の意味ではありません。音のならび方と、文の終わりに残る余韻です。 同じ「そうだね」でも、語尾が下がって消えるのか、ふわっと持ち上がって残るのかで、聞いた人の受け取り方はまるで変わります。

そこでこの記事では、全国の方言を「かわいさ」という一点で並べ替えてみました。もちろん感じ方は人それぞれなので、 順位づけの基準だけは先に開示しておきます。

ランキングの3基準
①音のまるさ:破裂音(カ行・タ行)より、鼻音・母音の多い音は柔らかく聞こえます。
②語尾の余韻:文末が言い切りで終わらず、少し伸びたり上がったりするか。
③マネしやすさ:聞いてすぐ口に出せるか。使いたくなる言葉ほど「かわいい」と記憶されます。

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かわいい方言ランキングTOP10

🥇 1博多弁(福岡)

〜と?

〜なの?(やわらかい疑問)

この席、とっとーと?

堂々の1位は、語尾がまるごと丸くなる博多弁。「何しよると?」「もう帰ると?」のように、 疑問文の最後が「と」ひと文字にまとまり、そこから音がふわりと上がります。詰問の響きが消えるので、 同じ質問でもきつく聞こえません。告白の定番「すいとーよ(好きだよ)」も、 「好き」の直球さを「すいとー」という伸びた音が包んでくれる好例です。
🥈 2京都弁(京都)

〜はる

軽い敬意・親しみを表す敬語

お母さん、もう帰ってきはったえ。

京都弁の魅力は、敬語なのに堅くならないところ。「〜はる」は目上にも身内にも、ときには猫にまで使われる、 距離のとり方が絶妙な言い回しです。「おおきに」「かんにん」「はんなり」と、 母音が長めに響く語彙が多いのも、やわらかさの理由。ゆっくり話す人ほど京都弁は似合います。
🥉 3沖縄方言(沖縄)

なんくるないさ

なんとかなるさ

心配すんな、なんくるないさ。

音のリズムが完全に独自進化した沖縄のことば。「なんくるないさ」「ちむどんどん(胸がわくわくする)」のように、 同じ音を繰り返す語が多く、口に出すだけで楽しくなります。「にふぇーでーびる(ありがとうございます)」は 丁寧なのに音が跳ねていて、感謝の気持ちが増量されて届くのが不思議なところ。
4秋田弁(秋田)

〜っこ

名詞に付く愛称の接尾語

飴っこけるがら、こっちゃ来い。

秋田弁は、あらゆる名詞に「っこ」を付けられます。飴っこ、茶っこ、猫っこ、雪っこ。 小さいものを愛でるときの接尾語がここまで自由に使える方言は多くありません。 「へばな(じゃあね)」の投げ出すような別れ際とセットで覚えると、一気に東北の空気になります。
5仙台弁・南部弁ほか(東北)

めんこい

かわいい

隣の家の赤ちゃん、めんこいごだ〜。

「かわいい」を表す方言そのものがランクインです。東北から北海道にかけて広く使われ、 山形では「めんごい」に変化します。標準語の「かわいい」より母音がこもるぶん、 しみじみとした愛情が乗るのが特徴。子どもや動物に向けたとき、この語ほど自然に出てくる言葉はありません。
6金沢弁(石川)

〜まっし

〜しなさい(やさしい命令)

冷めんうちに食べまっし。

命令形なのに、まったく威圧感がない稀有な語尾。「食べまっし」「見まっし」と、 背中をそっと押されるような響きになります。感謝の言葉が「あんやと」、 恐縮を込めた感謝が「きのどくな」と使い分けられているあたりにも、加賀の丁寧さがにじみます。
7土佐弁(高知)

〜ちや

〜だよ(語尾)

おまん、今日もかわいいちや。

豪快な土地柄のイメージとは裏腹に、語尾は驚くほど甘くなります。「〜ちや」「〜ぜよ」「〜き」と バリエーションが多く、同じ内容でも語尾ひとつで印象が変わるのが土佐弁の面白さ。 「まっこと(本当に)」「こじゃんと(とても)」など、強調語の勢いとのギャップも魅力です。
8出雲弁(島根)

だんだん

ありがとう

いつもお世話になーまして、だんだんね。

「ありがとう」が「だんだん」。重ね言葉であることに加え、 もともと「だんだん(重ね重ね)ありがとう」の後半が省略されて残ったとされる言い回しで、 感謝を重ねる気持ちがそのまま音になっています。東北弁に似た響きを持つことでも知られ、 山陰にいながらどこか北国の空気が漂います。
9神戸弁(兵庫)

〜しとう

〜している

あの店の場所、知っとう?

大阪弁の「〜してる」、京都弁の「〜してはる」に対して、神戸は「〜しとう」。 語尾が「う」で終わるぶん音が伸び、関西弁のなかでもテンポがゆるやかに聞こえます。 進行中は「〜よう(降りようで)」と使い分ける文法があり、実はかなり緻密な方言でもあります。
10鹿児島弁(鹿児島)

むぞか

かわいい

こん子は、わっぜむぞかなあ。

九州南部の「かわいい」は「むぞか」。強調の「わっぜ」と組み合わせると、 「わっぜむぞか」という音の塊になります。「おやっとさあ(お疲れさま)」「てげてげ(ほどほどに)」など、 角を立てない言葉が多いのも鹿児島弁の魅力。聞き慣れないぶん、意味がわかった瞬間の破壊力は随一です。

「かわいい方言」に共通する3つの条件

10位まで並べてみると、共通点が見えてきます。ひとつめは、文末に母音が残ること。「〜と?」「〜まっし」「〜ちや」はいずれも、 言い切って終わらず音が少し余ります。この余韻が、聞き手に「まだ会話が続く」という安心感を与えます。

ふたつめは、強い音を避ける語彙が発達していること。 叱る・断る・急かすといった場面で、京都弁の「かんにん」、鹿児島弁の「てげてげ」のような クッションになる言葉を持っている方言は、全体の印象がやわらかくなります。

みっつめは、愛情表現の語彙が独立していること。 「めんこい」「むぞか」のように、標準語の「かわいい」とは別の単語を持っている地域では、 その言葉自体に土地の感情がしみこんでいます。だから翻訳すると少しだけ意味がこぼれ落ちる。 方言がかわいく聞こえるのは、そのこぼれた部分に惹かれているからかもしれません。

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